フィリピンでは、「スモーキーマウンテン」というと2つの意味があります。
1つは「ゴミの山」のこと。そしてもう1つは「アーティストの名前」です。
●ゴミの山・スモーキーマウンテン
フィリピンの首都・メトロマニラの廃棄物収集場・スモーキーマウンテン。「10メートルにも達するゴミの山からは自然発火して燻っている煙がいたるところに昇っている」ことからこう名づけられました。
山の周りには、ゴミの中からお金になるものを拾い、それを売って生活しているスクオッター(生きていける限界以下の生活を送っている人達)が何万も住んでいました。ゴミの山が崩れて生き埋めになり亡くなった人もたくさんいたそうです。
「アジアの恥」とまで呼ばれましたが、危険であることや、景観上の理由から95年にこの「スモーキーマウンテン」は撤去されました。現在は、アパートが立ち並び、その影はまったくなくなってしまいました。
新たにべつの場所にゴミ収集場が作られました。それが「パヤタスゴミ処分場」。スモーキーでゴミを拾って生活していた人達もそこに移り、場所が変わっただけの「第二のスモーキーマウンテン」になっています。有毒ガスがたちこめ、小さな子供がゴミの中に生き埋めになって助け出されることもなく亡くなることが日常茶飯事。最近ゴミ山が崩れて、山を囲むようにして建てられているスクオッターの住居が潰され、何百人もの尊い命が犠牲になるという事故も起きました。 なんだか、なんの解決にもなっていない・・・・・・
●アーティスト・スモーキーマウンテン
89年にフィリピンでデビューした「スモーキーマウンテン」。当時の年齢で12才〜14才という、とっても若い男女4人のグループです。
90年にメンバーチェンジをしましたが、その若さは変わらず(笑)年齢を卓越した歌唱力と、絶妙なコーラスワークで、フィリピンのダブルプラチナムを獲得。日本の「世界音楽祭」「紅白歌合戦」にも出場しています。
身売りされる少女を歌った歌、外国に出稼ぎに行ってしまった母を思う歌、貧しさを歌った歌など、自国の抱えている問題について多くの歌があり、この年齢の少年少女が歌うからこそ真実味を帯びるのであろうと思われます。その一方で、平和な世界、人が肌のいろなどで差別されない世界、戦いのおこらない世界、子供達が虐げられない世界へ・・・という世界を変えていこうという歌も数多くあります。
主に、英語とタガログ語で歌われていますが、日本で発売されているCDには日本語の対訳がついています。
残念ながらすでに解散していますが、CDは購入可能ですし、メンバーのうち2人は現在ソロで活躍中です。CDはBMGビクターから発売されていますが、インターネットで輸入販売もしていますので、興味のある方はそちらにどうぞ・・・
【お勧めCD】
「PARAISO」
メンバーチェンジ後、初のアルバム。コーラスワーク重視で、バラードからアップテンポの曲まで幅広く収録。英語とタガログ語。
「Know You Will」
日本制作。日本でレコーディングされ、日本人による楽曲もある。アレンジが全て日本人なので、フィリピンらしさは感じられないし、彼等っぽさもないが、クオリティーは高い。コーラスワークも見事。全て英語。
「SMOKEIEST HITS」
解散後に発売されたベストアルバム。これを聞けばスモーキーの全てが解る一枚。
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